毎週楽しみに観ているテレビアニメ、惡の華。昨夜の回の終盤、月明かりの中の教室のシーンでは泣いてしまった。感涙。鳥肌モノだ。
思春期特有のもどかしさ、やるせなさ、クソムシ具合を、ロトスコープで描かれた映像で綴っていく。実写で撮影した俳優の演技をトレース、という面倒なプロセスを経て生み出されたキャラクターたちは、マンガというよりイラストレーションの世界の住人だ。 声優陣の特徴を生かしたキャスティング。それを引き立たせる美しくもどこかシュールな音楽。緊張・抑圧感を煽る効果音も秀逸。すべての演出が冴え渡っている。
原作はコミックだという。ならば昨今蔓延るような、萌えキャラ頼りの安易なアニメ化という手法もあったはずだ。だが敢えてそれを選択せず、この実験的な企画を選択・成立させた制作スタッフ達に、オレは拍手を送り、礼を述べたい。
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