あー、暑いわー。風ほしいわー。できれば煽ぐうちわが欲しいわー。欲をいえば飲みたいわー、缶コーヒー飲みたいわー。10本。10本飲めるわー。10本ぐらいは余裕で飲み干せるわー。
ほどなく全 5種類のうちわコンプに成功。この一連の行為を傍らで静かに見守る女性店員の苦みばしった笑顔、それが缶コーヒーの後味にも通じる印象的な表情だった事を付記しておかねばなるまい。
恥とは心の耳。それさえ塞げば怖いものなどないデース! 10本ズラリと並んだ缶コーヒーを眺めつつ、カレンちゃんの真似をして呟いてみる。そんな 5月後半の夕べであった。