逮捕されるまで

今日発売、市橋達也の手記という触れ込みの「逮捕されるまで」を本屋 2軒回って買ってきた。最初の書店で見当たらなかったので、店員に「市橋達也の本。ほら、市川市の殺人犯の……」と訊いたら、「あぁ……」とあからさまに嫌な顔された。他に説明の仕方はないのか>オレ。ともかく理由は不明だが入荷しなかったらしい。2軒目は平積みだった。

逮捕されるまで今後の裁判への影響を考慮したのか、犯行に関しての記述は一切ない。あるのは犯行後に就いた職場の環境や潜伏生活についてのディテールのみ。まるで貧乏生活のハウツー本やバックパッカー・ガイドの様で、ずいぶんお気楽な感じもする。

ただ、「失踪後の暮らし方」としては参考になる点があるかも知れない。オレもいつ逃亡生活に突入するかわからないからな……その意味では教本とも言えよう。
振り返ればこの事件のあった頃、オレは一連の報道を入院中の病室で眺め、そして今後の生活を憂いていた。人間、一寸先は闇なのだ。

ISBN: 978-4-344-01941-6

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